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免疫力と自律神経(交感神経と副交感神経)

それは近年、新潟大学医学部の安保徹教授が提唱されているように、自律神経をつかさどる交感神経副交感神経のバランスにより、免疫力も多大な影響を受けることが報告されています。

まず交感神経は通常、昼間私たちが活動する時(緊張状態や興奮状態)に優位となり、血圧・心拍数・呼吸数は高まります。皮 膚・消化器系の血管を収縮させて血液を筋肉・脳に優先的に供給するなど、全身の活動力を高める働きを担っています。
つまり交感神経は、太古の昔より人類が獲物を捕まえたり、敵と戦う時に都合の良い状態を作りだしているのです。

副交感神経は逆にリラックスしている時に優位となります。
交感神経とは正反対に血圧・心拍数・呼吸数は低くなり、皮膚の血管は拡張し手足が温かくなり、消化器系の血管も拡張し血流も 増え、消化吸収が効率よく行なえる状態を作りだします。
つまり副交感神経は睡眠時などのリラックスした状態で働き、体力の回復を図ったり、消化吸収を活発にすることでエネルギーの 補給が効率よく行なえる状態を作りだします。

ガンもメタボリックシンドロームと同様、日頃の無理がたたって起こる病気なのです。それは肉体的な無理、例えば働きすぎや 極端に不規則な生活習慣である場合もあれば、深い悲しみや悩みといった精神的な負担だったりと、形はさまざまですが、大きな 視点でとらえると、その人を心身共に激しく消耗させるようなストレスがおそいかかって発ガンしたのです。
つまり、

強い肉体的・精神的ストレス

交感神経の過度の緊張状態

免疫系のリンパ球の減少
(ガンを殺すNK細胞やT細胞)

ガン細胞の増加

極度のストレスは優秀なガードマン(リンパ球)を働けなくさせてしまい、悪人(ガン細胞・病原体)が平気でのさばるように なるのです。

安保教授の著書からガン病棟のようすを少し引用させていただくと、
『ガン患者のリンパ球が減るのは、交感神経緊張状態におちいっているということです。交感神経緊張状態にあるということは、 働きすぎや心の悩みといった、ストレスに原因があるのではないか、と考えました。
そこで、実際患者さんに尋ねてみると、たいていの場合、とても強いストレスが聞き出せました。10人のうち8人は確実に聞き 出せたほどです。』
と報告されています。

では、具体的に私たちはどのように対処すればよいのでしょう?

1)ストレスを出来るだけため込まないで、うまく発散させる!

科学技術の進歩のおかげで、人類の進化の歴史上、最大のストレスであった飢餓や暑さ寒さによる肉体的ストレスは減少しました。しかしその反動で、現代人は人間関係に起因する精神的なストレスにとても過敏になっています。
鬱(うつ)病の患者も先進国で増加傾向にあり、自殺者も我が国で3万人を超えています。

昔から『病は気から』といわれていますが、まさにその通りだと思います。
悩みのない人は、人間ではありません。
例えば『カブトムシ・カメ・ネコが悩みを抱えて自殺した』というニュースを聞いたことがあるでしょうか?
『悩みは高度に進化した哺乳動物であるヒトの宿命である』と、割り切って考えて下さい。

人生は誰でも山あり谷ありです。
『病は気から』『ピンチはチャンス』
『失敗は成功のもと』『人間万事塞翁が馬』と考え、

小さな事にクヨクヨせず、おおらかな感謝の
気持ちで前向きに生きることがとても大切です。』

では、『ストレスの全くない人生が良いのでしょうか?』
それは、スパイスや調味料(しょう油・ソースなど)を全く使わない料理のように、味気ないものになってしまいます。

『こんな料理ばかり、毎日食べたいですか?』

過保護に育った子供は、協調性のない問題行動をおこしたり、アレルギー疾患(アトピー、ぜんそく等)を発症させやすいと言われています。

適量のスパイスが料理を引き立てて美味にしてくれるように、適度のストレスは人間を精神的にも肉体的にも鍛えてくれるのです。
ストレスがあなたを磨き、強く美しくするともいえるように思います。

さらに、有名な松下電器の創業者、松下幸之助氏の言葉を引用させて頂きます。
『人間というものには、やっぱり困難もまたときには非常に大事なものです。ありがたさは、つらいことや困難なことを味わってみないと分かりませんね、本当は』

2)交感神経の反対の作用を持つ副交感神経を活性化する!

近年、副交感神経が活性化すれば、ガンを退治してくれるリンパ球が増加すると言われています。
では、この仕組みは一体どうなっているのでしょう?
その謎を解くカギは、私たちのオナカの中に隠されていたのです。

お口から肛門までつながる消化管は人体最大の臓器です。

このことからも、食べることがいかに大切かわかります。食物からの栄養補給は生きるための最重要事項のひとつだからです。

心臓や呼吸器などが交感神経(脳)に支配されているのに対して、消化器官副交感神経支配、つまり脳からは独立して動いているので、『第2の脳』と呼ばれることもあります。
これほど巨大な副交感神経支配の臓器はほかにありません。

例えば、脳死状態では心肺機能は停止しますが、消化器官は脳からの指令がなくても、人工心肺装置があれば栄養分を吸収し、 不要なものは排泄するという本来の機能を果たすことができるのです。植物人間状態でも何年も生きられるヒミツはここにありま す。

つまり、何か美味しいものを食べて消化器官を動かすということが、副交感神経の活性化につながります。

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