事故、犯罪、ねつ造、隠蔽、粉飾決算、医療改悪等々、暗い話題が多いなか、 今回は久しぶりに明るい話題を2つお伝えできる事に感謝致します。
1) 『審良静男教授が研究者ランキングで2年連続世界第一位』
2) 『世界発「歯」再生に成功』
当院ホームページの免疫の特集に合わせたかのようなグッドタイミングで、平成19年3月8日に海外から素晴らしいニュースが届きました。
阪大の審良静男教授が激戦の免疫学分野で2年連続世界第一位に選ばれたのです。これはスポーツでいえば、世界選手権やオリンピックの金メダル級の偉業達成に匹敵します。将来的にはノーベル賞の候補に挙がるかもしれません(希望的観測ですが)。
日本の医科学研究も、まだ世界最先端のレベルを維持している事の証明でもあり、阪大大学院時代に研究者の端くれであった私にとって、個人的にも非常に嬉しいニュースとなりました。
研究内容の詳細は大阪大学微生物病研究所のホームページにリンクさせていますので、ご希望の方は是非ご閲覧ください。
以前お伝え致しましたように、大学教授に代表される研究機関や企業に所属する研究者は、自分の地位、名誉、研究費を確保するために、研究成果を強く求められます。
具体的には、『セル』『ネイチャー』『サイエンス』『J.B.C.』に代表される欧米の超一流の科学誌に研究論文を掲載してもらうことが最大の目標です。さらに今回の審良教授のように他の研究者からその論文を数多く引用してもらう事は、研究者冥利に尽きると言ってもよいでしょう。
反面、研究者は研究成果が一流医科学誌に掲載されないと、地位、名誉、研究費を失うという、危険と常に背中合わせの状態でもあります。
2つ目のおめでたい話題は、『世界発「歯」再生に成功』です。
東京理科大学と大阪大学の共同研究で、マウスを用いた動物実験段階ですが、『歯』と『毛』の再生に世界で初めて成功しました。
人間に応用できるのはまだまだ先の話となりそうですが、将来に希望を持てる優れた研究と呼べるでしょう。
このプロジェクトの主要メンバーのひとり、大阪大学大学院歯学研究 科・講師の斎藤 正寛先生とは昨年(2006)歓談をさせて頂く機会に恵まれました。
私が米国で博士研究員(ポスドク)時代に公私ともに大変お世話になっ たアメリカワシントン大学医学部のNarayanan教授が昨年来日され、その歓迎会の会場に斎藤 正寛先生も出席されていたのです。
お話を伺うと、斎藤先生もワシントン大学医学部病理学講座の私と同じ 研究室に所属されていたとのこと、『あの斎藤先生がアメリカの研究室の4年後輩であられるとは!!』まさに驚きを隠しきれない状態でした。そして同時に、世間は本当に狭いものだと痛感致しました。
斎藤 正寛先生は、東京理科大学の辻 孝教授、友岡 康弘教授らとの共同研究で、歯のもとになる組織(歯胚)から、神経や血管を含め歯をまるごと再生させることに世界で初めて成功しました。
成果は、世界的な科学誌「Nature」の専門誌「Nature Methods」オンライン版に2007年2月18日(米国時間)掲載、日本でも2月19日の朝刊紙面を賑わせました。
今回もTea Timeがとても長くなり、申し訳ありませんでした。久々のおめでたい話題に、私一人盛り上がっていたようです。
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